記事一覧

アリスと魔王 第5話

子山羊亭は朝、昼は食事を提供していない。なので仕事は泊まりの客の部屋を掃除するくらいで、それもしてくれと言う客としなくていいという客がいるのでそんなに忙しくない。夜の酒場が開くまでは仕込みを考えても昼頃までたっぷり自由時間がある。私は明け方にランニングに出て、帰ってきたらノイマンと合流し途中朝御飯休憩を挟んで後はずっと昼頃まで稽古に励むのが日課になった。稽古に付き合ってもらうお礼に朝昼の食事を作る...

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アリスと魔王 第4話

「素晴らしい才能だな」ノイマンは切株になった木の切り口をなでながら、感嘆している。「この辺の森を3日で丸裸に出来そうな気がしてきたわ」真剣をまじまじ見つめながら本当にそんな気がする。「そいつは不味いだろう」笑ってノイマンは木を見ながらパチンッっと指をならした。倒れていた木が起き上がり、切株の上にのって切り口がピッタリ合わさった。木は何事もなかったように風に揺られだした。「凄い!魔法ってそんな事も出...

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アリスと魔王 第3話

次の日。「おはよう」「おはよう」まだ薄暗い時間、私は早めに行って体を暖めておこうと思っていたら約束の場所にもうすでにノイマンはいた。いつも着ているダークブラウンの外套を脱いで白い半袖にポケットの沢山あるゆったりした長ズボンに年季の入ったブーツ。「随分早いのね」「元々朝は早いんだ。鳥の鳴き始める瞬間が好きでね」私と一緒で寝なくてもいいタイプだろうか?「じゃあ、早速お願いしてもいいのかしら?」「いや、...

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